●Android 日本語入力用ショートカットキー
■日本語入力に必要なもの
Androidの日本語の文字入力には、以下のアプリを使用する。
・IMEアプリ
(IMEとは、Input Methodの略である)
しかし、もともと、Android端末からの、物理キーボードの反応は、以下の割り当てで作られている。
・英語用キーボード
その内容は、端末のルートエリアの以下で確認する事が出来る。
・/system/usr/keylayout/Generic.kl
(端末のルートエリアは、Total commanderなどで閲覧が可能)
この、Generic.klは、以下のように呼ばれる。
・キーボードレイアウトファイル
この、Generic.klのまま、日本語用の物理キーボードで文字入力すると、一部のキー入力がおかしくなってしまう。
例
半角/全角→ ` Backquote
@ at→ [ Left Bracket
[ Left Bracket→ ] Right Bracket
] Right Bracket→ \ Backslash
そこで、Androidでは、日本語入力用のキーボード入力の働きをするアプリと、日本語入力用の、キーボードレイアウトファイルが必要となる。
例
・G board
・アルテ日本語入力
・Takt Keyboard
・iWnn IME
・Wnn Keyboard Lab
これらは以下のように、専用の、日本語入力用のキーボードレイアウトファイルが使用可能。
例
・G board…
日本語 109A配列
・アルテ日本語入力…
日本語109A配列
・Takt Keyboard…
日本語109A配列
・iWnn IME…
日本語
・Wnn Keyboard Lab…
日本語
例外として、キーボードレイアウトファイルを必要としない、特殊な、IMEアプリもある。
例
・日本語フルキーボード for Tablet
IMEアプリへの、キーボードレイアウトファイルの設定の仕方は以下の通り。
Android設定
→システム
→言語と入力
→物理キーボード
→(接続されている物理キーボード名)
→キーボードレイアウトの設定
→該当のファイルを、ONにする。
■他に影響するもの
以下について。
・IMEアプリ
・キーボードレイアウトファイル
日本語入力以外にも、以下にも影響する。
例
・物理キーボードからの入力が可能なゲームアプリ
上記で、物理キーボードからの入力の反応がおかしい場合、
(一部のキーが、別のキーの入力に入れ替わったり、無効になるなど)
起動しているIMEアプリ、
もしくは、それに設定されている、キーボードレイアウトファイルを変更すると、改善される場合がある。
■キーボードレイアウトファイルの切り替え用ショートカットキー
キーボードレイアウトファイルを設定画面に入る事なく、物理キーボードで即座に切り替え出来るのが、以下である。
・Keyboard layout change キーボードレイアウトの切り替え…
Ctrl + Space
or Meta + Space
■「Ctrl + Space or Meta + Space」の問題
「Ctrl + Space
or Meta + Space」について、
Android 9以前は、しっかり別の役割になっていた。
例
・キーボードレイアウトの切り替え…
Ctrl + Space
・IMEアプリの切り替え…
Meta + Space
以下のバージョン以降、なぜか、どちらも、「キーボードレイアウトの切り替え」になってしまった。
・Android 10
「IMEアプリの切り替え」が消えて、代わりに、「キーボードレイアウトの切り替え」が二つになってしまい、無意味になっている。
なぜ、ずっと、この問題は、放置されているのだろう。
■日本語入力モード、文字種の変換を行うショートカットキー
日本語用の、IMEアプリが起動状態の時、可能になるのが、以下のショートカットキーである。
・日本語入力時の文字種の変換…
半角/全角
or Shift + Space
■テキスト作成時のコピー系のショートカットキー
物理キーボードで、テキストファイルを作成する時、コピー操作が、以下である。
・全範囲指定…
Ctrl + A
・範囲指定…
Shift + カーソル
・コピー…
範囲指定して、Ctrl + C
・カット…
範囲指定して、Ctrl + X
・貼り付け…
コピーもしくはカットした後、Ctrl + V
■範囲指定を使った、IMEアプリの起動方法。
以下について。
・範囲指定…
Shift + カーソル
アプリによっては、上記で、IMEアプリを起動させる事が可能な場合もある。
例
・Quick edit
その場合、指定枠内の文字が消えてしまう、謎の現象が起きる場合がある。
その時、以下で回避する事が可能。
・指定枠をカーソルで動かす前に、一度、Ctrlを押す。
■テキスト作成時の修正用ショートカットキー
テキストファイルの内容について、
範囲指定したら、なぜか、枠内の文字が消えてしまったり、
思わず、消し過ぎたという場合に、物理キーボードで可能なのが、以下である。
・Undo やり直し…
Ctrl + Z
・Redo やり直しのやり直し…
Ctrl + Y
■テキスト作成時の、文字種の変換時のショートカットキー
テキストファイル作成時、変換候補が現れている時に、特定の文字種の強制指定などをするのが、以下である。
・平仮名に変換…
F 6
or Ctrl + U
・片仮名に変換…
F 7
or Ctrl + I
・半角に切り替え
(片仮名と英数字のみ)…
F 8
or Ctrl + O
・全角英数字に変換…
F 9
or Ctrl + P
・半角英数字に変換…
F10
or Ctrl + T
・変換文字の範囲を右から減らす…
Ctrl + K
・変換文字を右から削除する…
Backspace
or Ctrl + H
・変換文字を決定する…
Enter
or Ctrl + M
上記の文字種変更の操作について、
以下のIMEアプリでは、F 7などの操作は可能だが、
Ctrl + Tなどの操作が不可能。
・iWnn IME
・Wnn Keyboard Lab
●一部のテキストエディターアプリで可能なショートカットキー
■テキスト作成時、カーソル指定を変えずに表示場所をずらすショートカットキー
カーソル位置を変更せずに、表示画面をずらすショートカットキーが以下である。
・カーソル位置そのままで、上方向にずらす…
Ctrl + カーソル上
・カーソル位置そのままで、下方向にずらす…
Ctrl + カーソル下
上記の操作について、
一部の、ファイルマネージャーアプリの付属エディターでは、以下の状態では、不可能な場合がある。
例
・Total commanderの付属エディター
・IMEアプリが起動していない、強制英数字モード
(画面下部の右端に、キーボードアイコンが出ていない状態)
上記の操作は、以下とは反応が似て非なるものである事に注意。
例
・テキストを画面単位で上移動…
Page up
or Fn + カーソル上
or Fn + Numpad 9
・テキストを画面単位で下移動…
Page down
or Fn + カーソル下
or Fn + Numpad 3
■テキスト保存用のショートカットキー
物理キーボードの使用時、
テキストの内容を新規に保存、もしくは上書きする操作と同じ働きをするのが、以下である。
・保存…
Ctrl + S
但し、上記が可能なテキストエディターアプリは、エディターの中でも上位のものである。
例
・Quick edit
以下のIMEアプリについて、
画面上部に、文字種が出ている時、
もしくは、ナビゲーションバーに、IMEアイコンが出ている時は、Ctrl + Sは不可能となる。
・iWnn IME
・Wnn Keyboard Lab
その場合、以下を行って、IMEアプリを終了させ、強制英数字入力モードにすれば、Ctrl + Sの操作が可能となる。
・Back 戻る…
Meta + Backspace
■FX file managerの付属エディターの高機能性
ファイルマネージャーアプリの付属エディターなどは、普通は、Ctrl + Sの使用が出来ない。
例
・Total commander内のエディター機能
多くの場合、画面右上に、保存ボタンがあり、そこで代わりの操作を行う。
但し、例外として、以下のファイルマネージャーアプリの付属エディターなら、保存用のショートカットキーの使用が可能。
例
・Fx file manager内のエディター機能
無料で、しかも付属エディターなのに、これだけの機能があるのか、と実際に使えば、驚かされる筈だ。
●終わり
■正確に速く入力したければ
物理キーボードで、日本語入力を、正確に速く行いたい。
そのために知っておくとよいものが、日本語入力用のショートカットキーである。
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